スピルリナとは

スーパーフードの王様

スピルリナ(Spirulina)は淡水域に生息する藻類の通称で、体長300-500μmほど
ラテン語の“ねじれた”“らせん形の”を意味する “Spira”(英語ではSpiral)に名を由来します。

スピルリナは、アミノ酸やビタミン、ミネラルに加え、食物繊維など実に50種類以上の健康・栄養成分が含まれるとされており、その栄養価の高さから“スーパーフードの王様”とも呼ばれています。
タンパク質、糖質、脂肪酸、ビタミンをはじめ、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などミネラル、5大栄養素をすべて含んでいます。その上消化吸収が良いため、これらの成分が体にスムーズに吸収されます。

良質なタンパク質

スピルリナは必須アミノ酸をバランスよく含む良質のタンパク質を牛肉の3倍、大豆の2倍も含んでいます。
タンパク質は私達の体の細胞や酵素、ホルモンなどを作る原料として使われる重要な栄養素です。

不足しがちなビタミンB

ビタミンといえば野菜に含まれていると思われますが、ビタミンB12は野菜にほとんど含まれず動物性食品に多く含まれています。
スピルリナはレバーやカキよりもビタミンB12が豊富に含まれています。

葉緑素やカロテノイドなどの植物色素

スピルリナには緑色の葉緑素(クロロフィル)、青色のフィコシアニン、オレンジ黄色のカロテノイドなど、天然色素が豊富に含まれています。
葉緑素は体の循環のサポートに役立つ他、疲れや飲んだ翌日のケアとしても注目されている成分です。
スピルリナはカロテノイドとしてベータカロテン、ゼアキサンチンなどを含み、これらの天然色素はサビやすい食生活の見直しに大変重要な役割を持つ成分です。

カロテンは1人1日5~15mgが目安とされていて、野菜で言えば緑黄色野菜200g、淡色野菜100gの合計300g
ベータカロテンは体内で必要量のみがビタミンAに変化します。
ビタミンAが不足すると日々の健康に問題が起こりやすい体になってしまう為、体内でビタミンAに変換されるベータカロテンをたっぷり含んだスピルリナを利用して、サビやすい食生活を見直しましょう。

現代の食生活を見直すリノール酸

スピルリナは体の巡りを悪くする脂肪を除去するリノール酸、リノレン酸を豊富に含んでいます。
この2つの成分は体内でつくることができないので、普段から補充しなければいけません。

スピルリナはアルカリ性食品です

アルカリ性食品のスピルリナは、加工食品や高脂肪食品の利用が多い方の強い味方
毎日を健康に過ごすにはアルカリ性食品も酸性食品もバランスよく食べることが必要ですが、時間に追われる現代人の食生活は酸性食品に偏りがち。
そんな方々の食生活のサポートもしてくれるのがスピルリナです。

スピルリナの主な効能

抗酸化作用

生体内で活性酸素が過剰に生じると、老化・癌・動脈硬化など多くの疾患をもたらす原因となります。こうした酸化ストレスに対する防御システムが、抗酸化酵素などの抗酸化物質であり、体外から取り入れるビタミンC、ビタミンE、カロテノイド、グルタチオンなどがあります。
スピルリナは強力な紫外線から身を守るために、抗酸化作用を持つフィコシアニン、クロロフィル、カロテノイドを豊富に含んでいます。

血圧調節作用

高血圧症とは、血管の中を流れる血液の圧力が強くなり続ける状態であり、進行すると動脈硬化が促進されます。
放っておくと脳卒中や心筋梗塞の発生に繋がるケースがあるなど、重大な病気を引き起こす元凶となります。
血圧に対するスピルリナの研究では、1日4.5gを接種することで正常な血圧レベルまで血圧を低下させることが示されています。

コレステロールの調節

血液中のLDLコレステロールが増え過ぎると血栓ができ、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や狭心症・脳梗塞などの動脈硬化性疾患を誘発させます。動脈硬化性疾患は、3大死因の心疾患や脳血管疾患と関係しているため、LDLコレステロールの値を減らすことは、長寿にとって重要となります。
一方でHDLコレステロールは、増え過ぎたコレステロールを回収し動脈硬化を抑制する働きがあるため、「善玉コレステロール」といわれています。
LDLコレステロール(=悪玉コレステロール)を減らし、HDLコレステロールを増やすことが、上述した疾病の予防となり得ます。

スピルリナとコレステロールに関する研究では、
脂質異常症の患者に1日1gスピルリナを投与したところ、LDLコレステロールが16%減少した
健常者に1日4.5gを投与したところ、HDLコレステロールが上昇し、LDLコレステロールが減少した
という結果が出ており、いずれもスピルリナの優位性が示されています。

血糖コントロール効果

糖尿病は、インスリン(ホルモン)不足や作用低下が原因で高血糖が慢性的に続く病気です。
日本においては、Ⅱ型糖尿病(遺伝的要因に過食や運動不足などの生活習慣が重なって発症)が多く、成人の6人に1人、約1,870万人に上るといわれています。
自覚症状の無いまま重篤な合併症が進展するのが特徴で、三大合併症のほか、心臓病や脳卒中のリスクが高まることがあります。

これまでに、ラットを用いた研究では「10mg / kgのスピルリナがグルコースレベルを低下させ、インスリンをわずかに上昇させる」という結果が報告されており。Ⅱ型糖尿病患者を対象とした研究では「1日2gのスピルリナが血糖値の著しい低下をもたらした」という報告があります。

アレルギーに対する効果

厚生労働省の調べによると、現在日本には喘息の総患者数が110万人、鼻炎の総患者数が70万人。
また食物アレルギーを有する乳児が10%いることを併せると、世界的に見て日本はアレルギー大国であり今後も増加が予想されています。

アレルギー性鼻炎患者を対象とした研究では、スピルリナを摂取したグループは未摂取のグループに比べ、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、かゆみなどが優位に改善。同じく、アレルギー性鼻炎の患者に毎日スピルリナを投与したところ、末梢血単核細胞におけるインターロイキン-4のレベルが優位に減少し、アレルギー性鼻炎に対するスピルリナの防御効果が実証されました。

抗ウイルス効果

スピルリナから水抽出された硫酸化多糖は、はしかウイルス、インフルエンザA型ウイルス及びヒト免疫不全ウイルス(HIV)などのウイルスの試験管内における複製を阻害することが分かっています。

抗癌作用

スピルリナの投与により癌の発生や腫瘍の大きさが減少したという研究結果が報告がされています。
ヒトを対象としたものでは、口腔内の前癌病変が認められた患者約90名の半数に対し、スピルリナ1日1gを摂取する試験が行われ、対象群(スピルリナ投与無し)の7%が口腔内の病変の完全退縮を示したのに対し、摂取した患者の45%の病変が完全退縮。一方で、完全退縮を示したスピルリナ摂取群が服用を中止すると、その半数が翌年に再び病変を発症したという研究結果があります。

他にも疲労回復、筋力の増加、腸内環境の改善の可能性*などの効能が報告されています。

※妊娠中・授乳中の方、抗血栓薬を服用している方は、医師と相談の上で御利用ください。

 

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